
紅葉シーズン真っ盛りの秋、
奥越前には北陸エリアでも人気の紅葉スポットが充実しています。
思わず息をのむような絶景の紅葉スポットを東京カメラ部10選フォトグラファー別所隆弘氏と巡りました。
フォトジェニックなスポットの紹介や撮影方法など、撮影ノウハウの密度は、360度動画ならではのものです。


東京カメラ部10選 フォトグラファー
写真家・文学研究者・関大メディア専攻講師・
ライター・日経COMEMO KOLなど、
写真家としてのみならず、文学研究者としても
幅広く活動している。
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2種類の節理構造も観察できる
高さ40mのダイナミックな瀑布白山国立公園内の広域基幹林道法恩寺線沿い付近、標高約830mのあたりに現れる滝。落差は40mほどで、水しぶきを上げ豪快に滝壺へ流れ落ちる様はかなりの迫力だ。壁全体は溶岩が冷えて固まったもので、上部は岩体が柱状になった柱状節理(ちゅうじょうせつり)、下部は板状になった板状節理(ばんじょうせつり)と、2種類の節理(岩石に見られる割れ目)が観察できる。滝周辺は紅葉の名所として知られ、秋が深まると滝と節理の壁、そして色付いた広葉樹が紡ぎ出す美しい景観が見られる。滝壺付近までは林道法恩寺線の弁ヶ滝標識から徒歩約10分。足元が悪いところもあるので歩きやすい靴で訪ねよう。
- 名
- 弁ヶ滝
- 住
- 福井県勝山市平泉寺町平泉寺 弁ヶ滝
- 200mほどの道は岩が多く滑りやすい、クマ等の野生動物にも注意
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- 足元が悪いので、滑り止め効果の高いシューズを履いていく。
- 想像よりさらに大きいので、超広角レンズ必須!
- 光の入るタイミングが遅めなので、しっかり確認していく。大体11時から14時頃がベスト。
それより前なら、逆に太陽が全然入ってない方が撮りやすそう。 - NDフィルターあると、滝の流れを出し易い。
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山肌をカラフルな錦が彩る
スケールの大きな全山紅葉大野市と勝山市にまたがる経ヶ岳。日本300名山のひとつに数えられ、標高は1625m、県境の山を除くと福井県内で最高峰だ。その経ヶ岳の登山口となるのが「銚子ヶ口展望広場」。林道法恩寺線の標高約900mの位置にあり、山の斜面に迫り出すように展望広場が整備されている。展望広場に立つと大野・勝山市街を眼下に、荒島岳や屏風山といった山々を一望。10月中旬を過ぎると、気温の低下と足並みを揃えるように、山の上から下へと徐々に紅葉が降りてくる。最盛期、タイミングがよければ山全体が赤や黄、橙、緑などカラフルに彩られた「全山紅葉」に出会えることも!
- 名
- 銚子ヶ口展望広場(経ヶ岳登山口展望台)
- 住
- 福井県大野市南六呂師
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- 紅葉だけでなく、手前のススキをうまく使って構図を作りたい。
- 思いっきり背伸びしてとると、向こう側に紅葉の山と、奥越前の町が見えるので、頑張って背伸びする。一脚や三脚を伸ばしてリモートで撮ってもいいかも。
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九頭竜峡のなかでも1、2位を争う
フォトジェニックな紅葉スポット九頭竜川の上流域、大野市の勝原地区から和泉地区までのエリアは「九頭竜峡」と呼ばれる景勝地。急流の浸食によって形成された峡谷で、新緑と紅葉の美しさには定評がある。峡谷に並行するように延びる国道158号を行けば、変化に富んだ峡谷美を眺めながらのドライブが楽しめる。なかでも、九頭竜川に架かる越美北線「第二九頭竜川橋りょう」付近は、九頭竜峡でも1、2位を争う紅葉の名所。越美北線の柿ケ島駅と勝原駅の間にある長さ約130m、高さ約20mの鉄道橋で、赤い鉄橋と九頭竜川、紅葉がフォトジェニックなシーンを生み出す。
- 名
- 第二九頭竜川橋りょう
- 住
- 福井県大野市西勝原
- 交通量非常に多く歩道もない、迷惑にならないよう注意、安全にも十分注意
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- 交通量が多い道端では絶対に撮らない。
- 電車を入れる場所は、白い石のところ。そこを額縁のように使う。
- 広角よりは望遠で撮ったほうが、情報の整理をしやすい。
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全長266mのつり橋は
九頭竜ダムのシンボル九頭竜ダムによって九頭川をせき止められてできた「九頭竜湖」は、「日本紅葉の名所100選」にも選出される紅葉の名所だ。湖の周りをグルリと山々が囲み、秋になり燃えるような紅葉が湖面に映り込む様は美しいのひと言だ。どこでも紅葉が楽しめるが、湖の上流部に架かる箱ヶ瀬橋、通称「夢のかけはし」はおすすめビュースポットのひとつ。瀬戸大橋の試作品として建設された全長266mの吊橋で、九頭竜ダムのシンボルとして親しまれている。眺める場所によって橋の見え方が異なるので、お気に入りのアングルを探してみるのも一興だろう。
- 名
- 九頭竜湖(夢のかけはし)
- 住
- 《かけはしが見える場所》
福井県大野市下半原 - 《かけはし》
福井県大野市荷暮 県道230号
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- 橋の見え方がダイナミックに変わる場所なので、近寄って超広角で撮ったり、遠くから標準でぽつんと撮ったり、色々試してみよう。
- 川のどちらがわに行くかで太陽の方向が正反対になるのは注意。
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さまざまな風景を探しに
湖岸の道をドライブ!890haという日本有数の広さを誇る九頭竜湖。湖の北側を走る国道158号をドライブすると、季節や天候、時間帯によってさまざまに表情を変える風景が楽しめる。紅葉の時期は人出も多いので、よりゆっくり風景を眺めたい人は夢のかけはしを南へ渡り、湖南側の県道230号に車を走らせるのも一計だろう。国道に比べると交通量も少なく、のんびりとドライブができるはずだ。ただ、道幅が狭くワインディングロードが続くので、くれぐれも安全運転を心掛けたい。
- 名
- 九頭竜湖
- 住
- 福井県大野市米俵
- 福井県大野市 九頭竜湖
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- 道が細いので、撮影の時は注意。必ず二人以上で行って、一人は前後で見張り役をするのが良さそう。
- 見える場所が点在していて、木々の間から抜くような構図になりがちなので、標準以上、望遠気味に撮るのが良さそう。
- 今回最後の一枚の場所は、水量次第では綺麗にリフレクションしそう。